MAXXI & Alcantara Art Masks
MAXXI & Alcantaraアート・マスク
アンドレア・アナスターシオの蝶の羽根、ジェントゥッカ・ビーニのゾロの仮面、
エレナ・サルミストラーロの守護ガーゴイルとシッシの花/舌
MAXXIブックショップで発売中/オンライン販売は Booktique.info
4人のアーティストによる4つのマスク。ひとを守り、芸術と文化を支援するために。
MAXXI & Alcantara Art Masks
MAXXI & Alcantaraアート・マスク
アンドレア・アナスターシオの蝶の羽根、ジェントゥッカ・ビーニのゾロの仮面、
エレナ・サルミストラーロの守護ガーゴイルとシッシの花/舌
MAXXIブックショップで発売中/オンライン販売は Booktique.info
私たちの生活の一部となったマスク。私たちはマスクを避けることができない付属品として身につけています。マスク着用は法的な義務でもありますが、それ以上に、他者を尊重する気持ちから生まれる行為です。コロナ禍が私たちに教えてくれたのは、共に生きるための新しい方法でした。そして何よりも、何が重要なのか、わたしたちは何を大切にして、何を守るべきなのか、ということでした。
こうした思いから生まれたのが、Alcantara のイニシアティブによってローマ国立21世紀美術館をサポートするPROTECT AND RESPECT(保護と尊重)!プロジェクトです。アンドレア・アナスターシオ、ジェントゥッカ・ビーニ、 エレナ・サルミストラーロ、シッシという4人のアーティストにAlcantara®を使ったマスクのデザインに取り組んでもらいました。収益は、数か月に及ぶ外出禁止によって閉鎖を余儀なくされ、大きな打撃を受けたローマ国立21世紀美術館の文化プロジェクトのために使用されます。
結果として、こうした目的のために、アート作品が生まれました。4人のデザイナーはそれぞれ異なる枠組み(アート、ファッション、デザイン)の中で仕事をしながら、「マスクをする」ということの象徴的・文化人類学的な意味に関する従来の研究をもとに、デザインを創りあげました。
アンドレア・アナスターシオの蝶の羽根
アンドレア・アナスターシオは、ローマの有名アーティスト/デザイナーで、コンセプチュアル・アーの詩情とそれを工業デザインへと収れんさせる可能性の研究に魅せられて、反対側に羽根が付いたにじ色の蝶をデザインしました。Battiti (羽ばたき)と題されたこのデザインで、二枚貝のようなマスクの形状は、貝殻、小鳥、蝶など、左右対称で鏡に映ったような造形を持つ自然物に思いをはせる契機となっています。このデザインは、自然におけるのとは逆に、長辺の方に二枚の羽根を縫い付けることによってハイブリッドを創り出し、自然界に対する人工の動作とエコシステムに対するその影響を省みる作品です。
ジェントゥッカ・ビーニのゾロの仮面
ジェントゥッカ・ビーニはミラノのスタイリスト/デザイナー。一番恋しい習慣、つまりキスをするという習慣に目くばせした作品ですが、伝統を打破して意外な結果を生み出す彼女の作品らしいウィットに富んでいます。 「キス・ミー・ゾロ(Kiss me Zorro)」というこのデザインは、マスクの持つアイデンティティの遊びという要素に衛生用マスクの持つ保護的要素をミックスしたものです。ポップ・カルチャーの典型的なコスチュームであるゾロが、ここではハッピーエンドの物語のヒーローに変身しています。この物語の目標は、ユーモアのセンスを忘れずに、注意しながら楽しもうという精神をもって、他の人たちと自分の健康に気をつける ことなのです。
エレナ・サルミストラーロ Gargolla (ガーゴイル)
色鮮やかな魂と文化的人類学的に深い意味を持つ Gargolla (ガーゴイル)は、ミラノのデザイナー/アーティストであるエレナ・サルミストラーロ の作品です。ガーゴイルの魔除け的、迷信的な効果はイメージを使った象徴的コミュニケ―ション最強の武器のひとつです。ゴシック寺院のガーゴイルがその明白な例です。寺院の工学におけるその静的機能には悪の持つ象徴的不快感が伴われています。このマスクのデザインは現代的な雰囲気を感じさせつつ、こうした古い目的を思い出させて、目に見えない呪いを祓い、現に存在するその脅威から私たちを守ってくれるのです。
シッシの花/舌
最後に登場するシッシ(別名ダニエラ・オリヴィエーリ)は、多岐にわたる活動を繰り広げるボローニャのアーティスト/実験者で、科学的と呼べるほどの人体分析と形態の再デザインへの欲求が、彼女の研究の特徴です。摩訶不思議な解剖学によってマスクに付与されたデザインは、植物と肉体の境界線上に生きています。Fioritura linguale (花咲ける舌)は舌で出来た花で、マスクの使用が話すという行為に生む抑制や変化を思わせ、私たちのコミュニケーションを言語によるものというより、象徴的なものにするのです。
作者たちはAlcantara の研究開発部門と共同作業を行いました。研究開発部門は、創作のアウトラインに対応するためにその都度解決法を開発し、結果として、一般の人たちが予防目的でのみ使用するためのマスクが出来上がりました。プリントされ、レーザーカットされ、さまざまな色とパターンで提供されたこの素材が、創造性を奨励し、創造性に形をあたえる、多様性に満ちた素材であるということが、またも証明されたことになります。
日常的にご使用いただくための真のアートプリントとして、これらのマスクは文化研究が日常生活にいかに役立つかということを示し、さらに広範な人びとに「芸術を使って身を守る」可能性をもたらしているのです。
マスクは MAXXI のブックショップで発売中です。オンライン販売は以下のリンクで― https://www.booktique.info/tag-prodotto/mascherine/ 価格は14.90 ユーロ。これは、芸術は万人のためのものであり、保護されるべきものだ、ということを示す象徴的な価格です。
マスクは予防用として一般での使用のみを目的としたものです(医療用具(MD)または個人防護用具(PPD)ではありません)。