2021年5月20日から6月2日まで開催
Scuola Grande della Misericordia、ヴェネツィア。Fondamenta della Misericordia (Cannaregio)
Domitilla Dardi監修の展覧会。
Alcantara®を解釈するためにMAXXIアーキテクチャコレクションを再訪した4名の現代デザイナー:Nanda Vigo、Formafantasma、Kostantin Grcic、Neri&Hu。芸術の新たな形をはぐくむ文化的コラボレーション。
2021年5月20日から6月2日まで開催 Scuola Grande della Misericordia、ヴェネツィア。Fondamenta della Misericordia (Cannaregio) Venice Biennale of Architectureと同時期に、アルカンターラとMAXXI(ローマ国立21世紀美術館)の10年間のコラボレーションを記念したこの展覧会がScuola Grande della Misericordiaで開催されます。 Domitilla Dardi(MAXXIデザインキュレーター)が監修した、アルカンターラ社と美術館の2011年以来のパートナーシップを示す現代デザインに関する研究が「Studio Visitプロジェクト」の一環としてヴェネツィアで発表されることになりました。4年間をかけたこの研究は、Alcantara®の解釈を基に、過去と現在の匠が出がけた建築デザインを理解するための鍵を私たちに提供しています。 「Studio Visit」の各回で、作者(Nanda Vigo、Formafantasma、Konstantin GrcicとNeri & Huが来年の秋にMAXXIでコラボレーションの結果を発表します)が招待され、MAXXIのパーマネントアーキテクチャコレクションの匠の作品を調査し、見解を説明していただきます。各デザイナーにはトピックやワークを自由に選択してもらい、またアーカイブを調査する時間を割り当ててきました。彼らの研究結果は、美術館のホールにアトリエやスタジオを彷彿とさせる雰囲気を創り出し、その中で一般公開されてきました。 Nanda Vigo は、Paolo Soleriの宇宙建築を研究しました。2018年にMAXXIで発表されたArch-Arcology は、1984年にSoleriが制作した巨大な宇宙都市「Space IV」からインスパイアを受け、独特な3次元の押し出しに青い電光が溢れると、空間はたちまち完全な没入型環境に変わります。 2019年に制作を開始した Nervi in the making では、Andrea TrimarchiとSimone Farresin(Formafantasma)は、鉄筋コンクリート構造のデザインの匠であるPier Luigi Nerviのアーカイブに触れ、作品を完全に理解するために彼が残した構造に関する講義を研究しました。彼らは、ほどなく、未来をデザインする素材として同様に開発された別の素材(Alcantara®)と鉄筋コンクリートとの間に驚くべき類似点を発見するとは知る由もありませんでした。 Konstantin と彼のプロジェクトL’immaginazione al potereおよび2020年に展示された(Imagination to power)は、Alcantara®の発明と直接関連付けることにより、幻想的な建築とのつながりを特定しました。このドイツ出身のデザイナーは、戦後に活躍した3人のイタリア人の匠、Sergio Musmeci、Giuseppe PeruginiおよびMaurizio Sacripantiや現代のレバノンの建築家Bernard Khouryに焦点を当てています。彼は、アルカンターラを使って、自然と人工、人間とテクノロジーなど、現在のトピックを反映した、現実および超現実的次元の境界を彷彿とさせる夢のような風景を制作しました。 Transversing Thresholdsを制作したNeri&Huスタジオは、MAXXIアーカイブが保管する作品の中で最も偉大な作家の1人であるCarlo Scarpaを研究し、感性とビジョンの間に西洋と東洋の文化的な架け橋を築くことに取り組むことにしました。作者らは、スカルパの「入口」の解釈が中国の「jian」や日本の「間」に通ずるものがあるとし、このイタリアの匠の空間に再現されていると考えています。 Lyndon NeriとRossana Huがデザインした作品は、細部、立体と虚空、素材の創造的な組み合わせなど、Scarpaのビジョンの核なるテーマを改めて表現しています。そして、多様性に富むアルカンターラを使うことで、作品を過去と現在を結ぶリンクとして表すことができます。
各展示会で、アルカンターラは概念研究の前提条件である柔軟性や形状 で優れた品質 を立証しています。物質の実験と研究は類似性の発見につながり、新たな考え方を創造します。 Nanda Vigo、Formafantasma、Konstantin Grcicの3つの作品は、MAXXIアーキテクチャーパーマネントコレクションの一部に加えられ、いずれNeri&Huの作品も将来的に加えられる予定です。 実験と文化革新の象徴である美術館「MAXXI」と、創造性が企業価値の1つであるアルカンターラ社とのパートナーシップは文化的コラボレーションを生み、そこから新たな芸術を創出しています。
Domitilla Dardi監修の展覧会。1/ Nanda Vigo, Arch/arcology
2/ Formafantasma, Nervi in the making
3/ Kostantin Grcic, L’immaginazione al potere
4/ Neri & Hu, Transversing Thresholds
アルカンターラ、柔軟性と形状